Nowhere Man's Side

何者でもない人達へ

「本当にしたいことは死と密接に関係していた」子どもの体験からわかること。

f:id:cid5761:20141230130049j:plain

 

「本当にしたいこと」は、死と密接に関係しています。


みなさんは普段から「本当にしたいこと」をしているでしょうか?「仕事が忙しくてそんな暇はない」「生活があるんだ」きっとそんな人たちがほとんどだと思います。それは仕方のないことなのかもしれません。だって「したいこと」をする以前に生活できなければ、それこそ何もできないと僕たちは信じているからです。

 

ですが本当にそうなのでしょうか。「したいこと」というのは、生活を犠牲にしなければ「できない」ことなのでしょうか。僕もいつかは「したいことを好きなだけしてやろう」と心の奥底に秘めていました。それが正しいのだと自分を信じてきたのです。しかし、ある一つの体験から、その信仰は間違いだということを、僕は気付かされました。

 

子どもの体験

 

2012年11月。そろそろ秋も終わりを告げ、冬に入ろうとする季節の変わり目に、僕は受験勉強のために進学塾に入り、勉強をしていました。周りはいい大学に入ろうと、必死にシャープペンシルでノートに得体のしれない文字を書いていました。まるで何かの呪文を唱えているようです。

 

僕は全く勉強というものが嫌いでした。嫌いというよりも、勉強が将来のために役に立つなんてこれっぽちも思っていなかったのです。それに何十万というお金を払って、その上大学に入ったら、何百万というお金を取られる。親はそれでいい大学に入って、いい会社に入ってほしいと言っていましたが、そんな未来のために、今という時間をムダにしていることに、無性に腹が立っては、罪悪感に苛まれていました。

 

いつしか期待という重荷に押しつぶされてしまった僕は、食欲もやる気もなくなってしまい、毎日ストレスからくる口内炎に悩まされ、心体ともに疲れきっていました…ですが、それから三日間!不思議な体験をしたのです。

 

まず一日目。朝、布団から起きることができず、一日中横になっています。もちろん、食欲が湧かず、水を飲むことさへもツライことのように思えてきました。その日は体調が悪いと言って、勉強をしませんでしたが、その時!まだ小学生だった頃のことを思い出しました。授業をこっそりと抜けだして、学校の周りを探検した日のことです。

 

禁止されていることをするのは、とても魅力があるものです。その日の学校はとてもステキなものに見え、まるで危険な奥地へと冒険をしたような気がしていました。もちろん、後で叱られはしましたが、今でも楽しい思い出です。そんな日のことを思い出していると、「またあの日のような冒険がしたい」と思い、明日は思いっきり遊んでやろうと心に決めました。

 

二日目。朝、四時に目が覚めると、バックパックをを背負い、さっそうと家を飛び出して行きました。山に登り、川に浸かり、子供の頃に歩いた、道という道を歩いていきます。そうしていくと、子供の頃の思い出が蘇り、昔は怖かった場所へと入っていったりしました。体はくたくたでしたが、まだまだしたいことがたくさんありました。

 

食事も忘れて、遊んでいると、いつの間にか夕方になっていて、「しまった」と思いましたが、こんなに充実した日はもう何年も忘れていたことを思い出したのです。満身創痍で帰っていくと、あたりは夜になっていて、町がぼんやりと電灯で照らされていました。

 

そのうちの一つにひときわ明るい建物があり、まるで灯に集まる虫達のように誘われて行くと、そこは新しくできた図書館でした。新たな発見に僕は興奮を抑えきれず、何時間も図書館を歩いて回りました。無我夢中で歩いていると、ふと手の中が重くなっていることに気が付き、そばにあった椅子に腰掛け、その本を眺めていました。

 

僕は驚嘆してしまいました。何も言葉が出ませんでした。なぜならその本の山は、天才に関する本や虫に関する本で埋め尽くされていたからです。そのとき、僕は確信したのです。「本当にしたいことはこれだったんだ」と。それから本を貪るように読み続け、子供の頃から大好きだったエジソンになるために「天才になる方法」を発明しようと、日々実験を繰り返しています。

 

まとめ

 

この体験からある一つの法則を導き出しました。「本当にしたいこと」をするためには、「子どもであり続け、死を見つめる必要がある」ということです。そのためには条件があります。それは毎日を子どものように驚きに満ちた生活をするということ。そうすることで、「本当にしたいこと」をするためのエネルギーが満ちてきて、新たな発見と行動を生み出します。さらなる条件として、死が密接に関係しています。なぜなら、死はすべてがムダになるからです、人が死んだら、何も残りません。そんなことを想像していると、やがて不安になってきて、時間がないと焦り始めます。それが行動力を生み出す、エネルギー源になるのです。

 

もう一度聞きます。みなさんは最近「本当にしたいこと」をしているでしょうか。もし「していない」と思うのなら、たった一日だけでもいいですから、日々の生活から抜けだしてみてください。そして故郷へと帰り、子どものころにできなかった続きをしてみてください。それこそ、みなさんが「本当にしたいこと」であり、身をもって実験を繰り返して導き出した「したいことを見つける」法則です。