Nowhere Man's Side

何者でもない人達へ

目的を果たすためにすべてを捨てた天才たちは、果たしてミニマリストなのか

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スティーブ・ジョブズは禅を組んだ後、部屋中の家具を片付けた。残ったのは数えるほどの家具だけだった。

 

天才と呼ばれた人たちは、モノを捨てる*ミニマリスト気質*があります。ミニマリストは以下のように定義されています。

持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人。自分にとって本当に必要な物だけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方で、大量生産・大量消費の現代社会において、新しく生まれたライフスタイルである。「最小限の」という意味のミニマル(minimal)から派生した造語。

ーーコトバンク

フェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグは毎日、同じTシャツを着ていると聞きます。「ノームコア」や「フランス人は10着しか着ない」などに代表されるようなファッションにおけるミニマリズム、音楽や食事、習慣、デザインなど他分野においてもミニマリズムは浸透してきました。

それでは、なぜミニマリズムは天才たちの行動や精神を突き動かすのでしょうか?ミニマリズムによって、すべてを捨てた天才たちに何が起きたのでしょうか?

時代におけるアンチテーゼ

ミニマリストの定義にもあるように、ミニマリズムは大量消費社会に対するアンチテーゼでした。みんながテレビを見ていれば、インターネットで動画を配信する。みんなが肉を食べれば、野菜だけを食べるように、天才はあまのじゃく的な存在にあったわけです。そんな彼らの行動はミニマリズムにぴったり意気投合しました。時代の変革者である天才たちがミニマリズムへ浸透するのは明白だったのです。

 ミニマリズムの特徴として「最小限である」「連続する」という点が見られます。つなぎ合わせると「最小限の連続性」、この美学はプログラミングにおいても継承されています。UNIXを開発したプログラマーの原則として始めに「Small is beautiful」というものがあります。直訳すると「小さいことは美しい」、優秀なソフトウェアをつくるためには複雑で大きな容量の見にくいプログラムは、柔軟性がなく書き換えのできないクローズドで最悪なコードだとも言われています。連続性には他にも様々なメリットがあります。モノゴトにおける連続性はどんなに小さな行動であっても、次第に意味を帯びてくるようになります。例えば、すぐ横にあるペンを毎日、復唱しながら書き込むことで、ペンは常に意識の中に入り込むようになり、様々な別の意識と融合し、新しい価値を生み出します。さらに、連続することで思考における無駄が削られていき、最後には自然に転がる丸い石ころのように、美しいシンプルなデザインにもなります。

こうして見ると、ミニマリズムは天才との共通点が多く見受けられるようです。この記録は天才のフリをするうえで一つの参考としていただければと思います。